「腐女子」の刻印は消えない

最古に属する部類だと思います。数十年!ぶりに甦った「萌え」にびっくりしたので、とりあえず自分のために分析した事を置きます

BLを読む

数日前から、いまの自分がどう読むか知りたくてBLを読んでいた。

 

(どうでもいいんですが、最近のBLの表紙はすごく洗練されてて、平積みされてるとわからないけど、背表紙は相変わらず「BLレーベル」をえらく主張してる。これ立てて本棚に入れると目立つヤツ!)

 

それで読了した今、スンってなってる。

 

大喧嘩して泣いた後みたいな、夜中に起きて、誰もいなかったみたいな。

それで、ちょっとボーッとしてる。

 

どれもハッピーエンドだったはずなんだけど、決してこの先も平坦じゃないだろうなあと思わせられる。本当の人生がそうであるように。

 

読んだのは、

「どうしても触れたくない」 

「それでも、やさしい恋をする」 ヨネダコウ 著

「錆びた夜でも恋は囁く」

「恋愛ルビの正しいふりかた」 おげれつたなか 著

「やたもも」 はらだ 著

 

 

ヨネダコウさんの2冊は、男の女々しさがよくでてて、

「アンタその口でそれを言う?」

と、過去に旦那に対して血が逆流するほど怒った事とかを思い出した。

そして怒りも結構甘美なんだよな、と感じる。

 

おげれつたなかさんの2冊は、絵がとてもキラキラしてるのに、ダメな子というかコミュニケーションのスキルが育ってない子達ばかりでハラハラでした。こんないい子なのにちゃんと育ててよ、ご両親!と拳を握る。

 

はらださんの「やたもも」は全3巻で、絡みすぎてて最初は目が泳ぎましたが、隣人の栗田くんが出てきたところから俄然善き。

奥手なのに構わずグイグイくる八田さんとももちゃんもありがたいし、隣人以上友情未満なのに御輿をあげた栗田くんに喝采

ももちゃんの過去が重いテーマなのに、読んだ中でいちばんほっこりした。

凄い絡みの描写がかえって作品から毒気を抜く役割を果たしてるのが面白いです。

 

 

通常読んでるエンタメは翻訳ミステリ&サスペンスで、恐怖に振り回されてカタルシスを得るやつですが、喜怒哀楽に振り回されるBLも中毒しそう。