「腐女子」の刻印は消えない

最古に属する部類だと思います。数十年!ぶりに甦った「萌え」にびっくりしたので、とりあえず自分のために分析した事を置きます

ヤングケアラー

「パワー・オブ・ザ・ドッグ」の日本語で出ている映画評には、やはりどうにも欠けている視点がある気がしてならない。 監督は何を見せたかったのか?最初に挿入された一文を素直に受け取って、苦しむ母を救った息子の話でいいのだろうか。 そう仕向けながら…

支配と虐待

本はまさに必要とするときに手の中に落ちてくる。 主人公タラは、政府を敵とみなし自給自足を目指して山間に立てこもるサバイバリストの夫婦の何人目かの娘として生まれる。父親の信条から学校にも通えず、医者にもかかれず、10歳に満たないころから兄弟と共…

麻薬としての物語

大きな物語は終焉したといわれた時ですら、感覚を麻痺させ、思考を鈍らせるような物語は脈々と語り継がれてきた。 COVID-19の対策も取らず、ただオリンピックの開催と無体な法案を通すことに血道をあげる政府の下で、日本人の大半はどうして「ただひたすら我…

家族だから?

ここの記事で数回、「家族じゃなきゃ(その無作法には)つきあわない」と書いたことがあるのだけれど、書きながら「家族だから」受け入れる訳では無いと薄っすら考えていた。 正確に述べるなら、家族またはチームの一員として一緒にやっていくという選択を、…

呪いに嵌る

人を呪わば穴二つ。 久しぶりに出現したので記録してみる。 娘の「私のことが好きなら~しないで」。 禁止されたことがどうでもいい事の時は、波風立てるのが面倒くさいので言われたままにするけれど、そこまで言ったら個人の自由の侵害だよ、と思ったら自分…

気概をもつ

まだ一月だけど、今年のベストになりそうな本に出会った。 「メイドの手帖」 ”その思いがきっかけとなって、ミアに与えることができなかった他のすべてのものごとがグルグルと回りはじめた。私は膝をしっかりと抱えて、顔を流れる涙を拭おうともせず、私を包…

足るを知る

「欲望のおもむくままにうごいて良いことはない」 そうだっけ、と思ったのでしばし立ち止まった。 よく考えた結果、そうだなと思った。 好きなようにする。 好きなことをする。 好きなだけする。 似ているようでちょっとだけ違う。 好きなようにする、という…

ひっかかる人称

喋りながら、いちいちなんか違う、とおもう言葉がある。 それは「おばさん」。 年齢のことじゃなくて、 「おじさん」でもないんだよな~ってこと。 性別を限定する呼称にとっても違和感がある。 男性だったことはないから、世間的に面倒だし女性のくくりにお…

「傷つける人」になるとき

前回の記事で、自由な大人であれば「傷つけられる」場面に遭遇することは回避できるだろうと書いた。 salmata.hatenablog.com 「自由な」というところが要点で、特殊な状況で自由を奪われている場合、あなたの自由を奪った者はあなたを傷つけることができる…

アセクシャルという性癖

20年の後半は、舞台を観たり、守備範囲以外の小説を読むことが増えた。 その中でつくづく感じたのは、自分のアセクシャルとしての「特殊性癖」だ。 つい先日も舞台で、 「あなたは私のものだ!」という台詞を聞いてすっかり酔から醒めてしまった。 これを受…

「傷つける(つけられる)」という言葉の欺瞞について

以前から薄っすら引っかかってはいたが、ある舞台の台詞でそれが明確な疑問の形をとった。 「傷つけたくない」という言葉が意味するところは何か? これを考えるとき「傷つける」という行為の向う側にいる相手からみてみると分かりやすい。 「傷つけられた」…

音楽のちから

ジャンルを問わず音楽が好き。 何を聴くかはその日の波長による。 ぴったりの音がくると、からだや気持ちのこわばりがするっと緩んでとけていく。 音楽は、考える前に気持ちを動かす。 (身体もだけど) 本を読んでも、映画やお芝居をみても、感動するのは考…

コミュ力またはコミュ障

昨今コミュニケーション能力といった時、その高低は当意即妙な受け答えができるとか、察っしがいいとかそういったことではなくて、 もうコミュニケーションに対する意欲と頻度のことでいいんじゃないかと思う。 コミュニケーションとは先ず、テニスでもバレ…

女性とか男性とか

女性だから、とか男性だから、という区分で何かが語られるとき、私は定義が雑だなと感じる。 その区分で語られる女性像、男性像のどちらにも自分が含まれないからだし、肉体の性別すらグラデーションである以上、社会的な性別など「とある一部分」しか掬えな…

ちりぬべき ときしりてこそ...

ツイッターで、2.5次元は男性に占有されてたビジネスだ、と呟いた。 そのあとで、消費者である女性が女性をのぞまないなら、もっと大きな問題だ、と考え、そしてはたとあることを忘れていたのに気が付いた。 まず、女性が女性を望まないかもしれない理由につ…

物語の効用

物語は自分の問の答えを求めに行くものだと思っている。 そういう意味で「ハイキュー!!」には、 成長し、成熟し、自分の足で立つことが、人生をよく生きるためのあり方だ、と確認しにいったようなところがある。 誰も病まず、依存せず、壊れない。 昨今め…

「舞台 刀剣乱舞」のおもしろさ

「刀剣乱舞」という名前しか知らずに、5月の無料配信を観た。 舞台設定も、登場人物の名前もわからずに観るのだから、そこで何が起こっているのか、推測するだけで精一杯だった。 最初に引っかかったのは「主命とあらば」という言葉だった。 時期が時期で、…

そもそも議論とは

議論とは相手を黙らせるためにすることではない。 かみ合わない点をあぶり出し、落としどころを探るためにする。 だから当たり前のようにネットとは相性が悪いね。 Twitterは情報の取集と拡散には向いているけど、短文細切れで何をかいわんやだし、 ブログも…

自己肯定感ってなによ

友人と何度も遡上に乗せて話し合っている。 最終的に自分を助けることができるかできないか、 助かると思えるか、思えないか、は自己肯定感の強弱に関わっているようだが、「自己肯定感」の強弱は生来のものなのか、後天的なものに由来するのか。 器質的には…

受け身ってしんどい

たいしたことじゃないです。 ただ座って講義を聞くのってつらいのよ、という話し。 課題の本を読むのも同じで、自分で選んだ本は猛烈なスピードで読めるだけに遅々として進まぬページにいらいらして、本を閉じては歩き回ってしまう。 そういう性質が分かって…

そこにいるだけで怖い

もうだいぶ前になるが、私の友人は、私の目の前で子どものクラスのお母さんから 「あなたが側にいるだけで怖いんです!」 と言われたことがある。 二人して面食らって、 相手より自分が弱いと思ったら何をいってもいいのか? と首を傾げたものである。 この…

スペックをみきわめる

今、Choose LIfe Projectの「#検察庁法改正案の強行採決に反対します」の5月15日の配信をみながら、映画「タゴール・ソングス」に触発されてちょこっとインドのことを調べていた。 イヤホン2本で、左右で交互に違うものを聴いていたら疲れてしまったので…

スムーズなのはいいことなの?

あった! 頭の隅に引っかかっており、どこかでちゃんと読んだ気がすると思って探しました。 ブログ「シロクマの屑籠」のシロクマ氏の文章を引用させていただきます。 コミュニケーションに際して、ノイズを避けること・フォローやブロックやアカウントを使い…

「かがみの孤城」

人は、そこにあるけれど語れないことを物語にしてきた。 心臓を貫かれて 作者:マイケル ギルモア 発売日: 1996/10/10 メディア: 単行本 マイケル・ギルモアの「心臓を貫かれて」を読んだとき、 初めてその仕組を体感した。 この手法は山岸凉子もよく使ってい…

ハイステ「飛翔」

配信で「飛翔」を観てる。 初めて。 細かく面白くて、呟きたくなる。 原作の、アニメ化、映画化、ドラマ化、舞台化は、まず解釈のおもしろさがある。 最近は、かなり原作に忠実でその余地がないものが多い中、もしかしたら舞台が一番斬新かもしれない。 配役…

一党独裁のひずみ

#安倍やめろ、のハッシュタッグが回ってきて、50万件でトレンド入りしたのに昼頃消えた。 おかしな情報操作もぞっとするけど、 そもそも首相への退陣要求がハッシュタグぐらいでしかできないのは何故か。 答えは簡単。 与党連合が過半数を越えているから。 …

育ちのかべ

友人からお返事が来た。 大事な論点がたくさん降ってくるので、取りこぼさをないようにしたいんだけど、前回のテーマをついで、 ここにお返事をする。 今、子を持つ身となった私達が 前世代がそうだったから 親に認めてもらえなかったから それを理由に いつ…

ひとりで悩まない

友人がとってもだいじなことをブログにかいてくれたので引用する。 どうしたら 幸せな人が増えるのか というか幸せとは何か そうしたごく個人的な事柄や 心理的、哲学的なことを考えていくと 必ず社会全体の歴史や仕組みに繋がっていく どうやって社会とは成…

ウィルスってなあに

SARS-Cov-2(ウィルス名)のおかげでウィルスという単語が飛び交っているけれど、そもそもウィルスってなんなの? わたしは、そもそも何なの?っていうこと、つまり「定義」をしない論は無意味だと考えている。 何かについて議論するなら基礎知識が要るよな…

毒親ってなに?

母子関係のことについてもちょっと書いておく。 そもそものきっかけになったのは、娘が私を咎めに来たことなんだけど、 あのときどうしてそれがひどく引っかかったのかといえば、 娘の物言いが母にそっくりだったから。 高校時代、まだ電話はコードレスじゃ…