呪いに嵌る
人を呪わば穴二つ。
久しぶりに出現したので記録してみる。
娘の「私のことが好きなら~しないで」。
禁止されたことがどうでもいい事の時は、波風立てるのが面倒くさいので言われたままにするけれど、そこまで言ったら個人の自由の侵害だよ、と思ったら自分の好きなようにする。
今回は、美容院に行く私に「フツーじゃない髪型にしてこないで!」ときた。
もちろんあっさり無視して、「実験が爆発した科学者」みたいな頭にした。
すると、どうなるか。
「しないで」をしてきた母親は「自分のことが嫌い」ということになってしまうのだ。
私を縛ろうとしてかけた呪いに自分が嵌ってしまうのである。
私はこういう呪いをかける人が沢山いることを知っている。
一番分かりやすくて陳腐なのは、「私と仕事のどちらが大事か」。
「私が悪いと言いたいのか?」もよく聞くなあ。
あなたが嫌い、または大事ではない、悪い、というメッセージを出すわけにはいかないから、焦って要求をのまされがちだとし、呪いをかける側はそういう答えがこない前提でいる。
でもよく考えれば、「あなたが好き」と「髪型を自由に決める」は並べて選択できる領域にはいない。
だから私は遠慮なく自分の好きにする。
娘が自分の掘った穴に嵌って不機嫌に落ち込んでいても、自分の理不尽さ、もしくは戦略の失敗に気づいて戻ってくるまで放っておく。
あなたのことは好きだが(尊敬しているが、etc...)、あなたが私のやることを取り止めさせる権利は無い(道義に反していなければ)し、どう思われようが興味はない。
これが、呪いをはね返す呪文である。
ちなみに、批判したり、批評するのは相手の自由だと思っている。
(泣いたりわめくのも勝手だけど、家族じゃなければ付き合わないかな)