「腐女子」の刻印は消えない

最古に属する部類だと思います。数十年!ぶりに甦った「萌え」にびっくりしたので、とりあえず自分のために分析した事を置きます

気概をもつ

 まだ一月だけど、今年のベストになりそうな本に出会った。

「メイドの手帖」

 

 

”その思いがきっかけとなって、ミアに与えることができなかった他のすべてのものごとがグルグルと回りはじめた。私は膝をしっかりと抱えて、顔を流れる涙を拭おうともせず、私を包み込むネガティブな恐怖の渦を遮るために、いつもの呪文をつぶやきはじめた。落ちついて、本当のパニックに陥っていくスパイラルを止める呪文だ。

 愛してる、私はあなたのためにここにいる。

私の心が理解しなければならなかったのは、誰かがそこにいてくれて、すべての状況を改善してくれるということだった。あの夏、歯を食いしばりながら、その誰かは自分自身で、男でも、家族でもなく、これからは私だけ、と決めたのだ。誰かが私と一緒にいてくれて、私を愛してくれることを望むのをやめなければならなかった。私は自分で自分を愛さなければならなかった。

 

昔の自分という幽霊を、そこに立ったままみつめることもあった。より年齢を重ね、賢くなった自分が、慰めを与えようとするかのように。パニックが起きたら、自分の賢明な部分に目を向ける方法も覚えた。十年後の自分、地獄をくぐり抜けた自分だ。そんな自分が存在するのだと私は信じなければならなかった。”

 

 

彼女はシングルで、小さな子供がいて、最賃で働かなければならなかったけれど、生きていくのに必要な強さを獲得するための真実にたどり着いた。

 

最終的に、自分を助けることができるのは自分だけなのだ。

自分を最もよい方法で愛することができるのも。

それが尊厳であり、誰にも踏みにじられることのないものである。

 

愛されることを待たずに、自分自身を愛し、目の前の誰かを愛すること。

そうすることが、自分の人生を完璧なものにしてくれる。