恋愛はなにを取引しているか
さっきの続き。
もとにしている本はこれ。
対談されている湯山玲子さんは文化系女子のサラブレッドみたいな方で、二村ヒトシさんはCAKESで「やおい穴」について語ってらしたAV監督。
その二人が、昨今の恋愛と呼ばれているものって、女性はバカっぽさを演じることで男性の優越感や支配欲を満足させ、自分は承認欲求を満たしているだけで、もはや恋愛でも性欲でもないよね、と言っており、膝を打つ。
この取引がほんとに嫌だったよね。
なんで卑屈になったあげく、精神的暴力を振るわれなきゃならないんだ!
そもそも自立してたから他人の承認とかいらないのよ。
というわけで、早いうちから「恋愛市場」に参与の意思なし。
それから、日本の性愛って「恥」の文化で、恥辱や屈辱が欲望のトリガーになっていて、昭和生まれは特に色濃く染められてる、だからエロのコンテンツもそこが基盤のものが大半だね、という話にも「おお!」と思う。
私はそのコンテンツに馴染まなくて、観ると厭な気分になる。
だから女性も男性も合意の上でオープンにはじめる、リンダ・ハワードのハーレクインものを読んだ時に、あ、文化の差なのね、と気がついた。
そして、この対談の秀逸なのが、この先恋愛とかセックスはどうすればいいの?に答えとして提示されるのが、
「ハッピーな男女関係は、男女関係ではなく人間関係である」と、
「本当の快楽には男性性も女性性もないんじゃないか。一組のカップルのそれぞれが濃厚な雄性と雌性の両方を有していてそれが自在に入れ替わるというのが一番エロいのではないか」
なのだ。
セクシャリティー、またはセクシャルなことで悩みがある人には一読をおすすめ。
親子関係と自己肯定感のことも出てくるから、もう一度くらい引用するかも。
ほんと面白い本だったなあ。
BLについても、私の性癖は「対等・リバ」と大変ニッチなのだけれど、男女にも応用可能なんだってもっとはやく気づきたかった。
もともと少ないホルモンがかすれてるのに今更探求できない(笑)
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わたしは直截だけどイジワルではないと思う。たぶん。