「腐女子」の刻印は消えない

最古に属する部類だと思います。数十年!ぶりに甦った「萌え」にびっくりしたので、とりあえず自分のために分析した事を置きます

クィア・アイ

NetFlixで観たなかでいちばん好きな番組。

 

プロフェッショナルな5人組が、助けてあげて!というコールをもらってお悩みのある人を訪ね、大改造に乗り出すリアリティーショー。

 

ファッション担当のエレガントなタン、美容担当の愛くるしいジョナサン、インテリア担当の地の塩ボビー、料理担当の王子様アントニー、そしてカルチャー&カウンセリング担当のパパカラモ。

 

このショウの肝は、乗り込んでいってただおしゃれに改造してかえるのではなく、当人が何故セルフネグレクトに陥ってしまったのかに切り込んで、真正面から問題に取り組ませるところ。そして、5人が全力で溢れる愛とサポートを注ぎ込むところ。

 

その時出会う人の背景によっては、5人のうち誰かの過去とオーバーラップして特別な共感が生まれることもあり、それを解説ぬきで、カメラがとらえた仕草や表情だけで伝えてくるところもいい。

 

特別編として来日して撮ったエピソードのひとつに、

自信がもてないイラストレーターの女の子をサポートする話がある。

 

メンバーがお母さんに

「彼女はどんな子?」

というような質問をした場面で、

「あの子には(ちゃんとした)人間になってほしい」

と母親が答えるところがあった。

 

さらっと流れる場面なんだけど、私は「これってもしかして」と疑念を抱いた。

 

そうしたらなんと、後半でアントニーが料理をしながら母親に、

「娘にちゃんと愛してるって伝えてる?」

彼女に自信がないのはあなたのせいでもあるんじゃない?

と踏み込んだのである。

 

ふつうは触れられないでしょ?

でも、相手を守りたいとおもったら戦わなくちゃいけないこともある。

だから、彼らが、

「あなたは愛されるにあたいする人だよ」

って何度もいう言葉が嘘じゃないのがわかる。

 

(ただこのエピソードは、楽屋裏でタンが、それはやってはいけないのでは?ということをする唯一の残念回でもある)

 

彼らの愛は、番組だからとか一度きりだから、とか、斜に構えなくてもいいと思う。

一期一会という言葉がちゃんとある。

 

本当に、一話づつ感想が書けるんじゃないかというくらい濃くて素敵な番組です。