不安の取説
更新の採用試験を受け、一週遅れで採用通知を受け取るものの、
“合理化”の波を受け不本意な形で職場を去る同僚を見送る事になり、
あれよあれよという間に大きくなっていくCovid-19の騒ぎを警戒していたら、
まさかの休校要請が提案されて、ひっくり返った。
でも今日はもう週末の夜。
静かに考えてみれば、まだ何も困ったことは起きていない。
物事の良い側面を捉えれば来週からほぼ一ヶ月、娘が自宅にいるけれど、お弁当作りからは解放される。
大学時代、単発でスクールカウンセラーのゼミ合宿をとった。
その時学んだ事が随分役にたっている。
眼を閉じて、心の中にひらけた空間をあける。
そこの一面に、自分が好きだと思える棚を作ったら、
心にかかるモヤモヤを全て真ん中に引っ張り出す。
モヤモヤを何となく切り分けて、一個づつ両手で掬って棚に置く。
モヤモヤが綺麗に棚に並んだら、そこを出る。
とりあえず、不安はそこに並んでいるから、あなたは煩わされない。
こんなワークショップが1回目。
2回目では、棚に並べた不安をラベリングした。
例えば、不採用の同僚について、結果を左右する権限は雇用主にしか無い。
私にできるのは、年度内の仕事がスムーズになるように力を貸して、温かく送り出す事。
世間の騒ぎに苛立っても、他人の意見を変える事はできない。
私にできるのは、自分のスタンスを確立する事。無理なくシェアできる家族や友人と繋がる事。
休校勧告もどんなに阿保らしいと思っても、為す術はない。
身近で困ったことになる人に手を貸す準備をして、座して待つ。
こんな風に不安に形と名前を与えるだけで、随分気持ちは楽になる。
自分のスペックで解決できないことは運を天に任せるしかないのだから。
こんな絵本にもなっています。